2004年06月30日

いろいろなダイオード

なんか、昨日のアクセス数はものすごかったようだ。訪問者は600を超え、Page Viewは2500もあった。なんか軽く大台を超えてしまったようだ。ありがたや、ありがたや。

さて、まあそんなことは置いといて、今回はいろいろなダイオードについてさらっと述べよう。

まず、今まで出てきたPNダイオードにむちゃくちゃでかい逆バイアスをかけると、トンネル現象ってのが起こって、逆方向に電流が流れるようになる。こういうのをツェナーダイオードっていう。実際にはツェナーダイオードって言葉を頻繁に使うことはなく、ダイオードの耐圧ってな意味で、ツェナー降伏という言葉を使うことのほうが多い。他にも耐圧的にはアバランシェとかあってややこしいんだけど、またそのうち耐圧に関しては説明しないといけないだろう。

トンネル現象は、EEPROM(今はやりのデジカメなどに使っているフラッシュメモリがこれね)などのデバイスでも使うので軽く説明をすると、強バイアスをかけることにより、空乏層を通り抜けて電子が移動してしまうことである。PNダイオードの場合以下の図のようになる。

ツェナーダイオード

逆方向バイアスを強くかけると、図のように空乏層は縮まり、すんげー細くなる。すると本来通り抜けることのないところを電子が通り抜けてしまうのだ。こいつは量子力学で説明できる現象なのだが、ちょいと難しいので、そんなもんだと思ってもらおう。

かの有名な江崎玲於奈さんがノーベル賞を取った発明が、トンネルダイオードと呼ばれるもので、これがトンネル現象を利用したものだ。別名エサキダイオードと呼ばれるもので、順方向電圧をかけるとある電圧以上で逆に電流が少なくなるという負性抵抗を示すものだ。動作原理はちょっと難しいけど、あまりに有名なのでそこらの教科書には必ずでている。興味のある人はウェブで検索すればいくらでもでてくるであろう。

EEPROMなどはものすごい薄い酸化膜を使うと本来通り抜けることのない電子が酸化膜(空乏層に相当する)を通り抜けてしまい、通り抜けた先にある電極(Poly Siなど)に電子を保持したり、逆に追い出したりしてデータの書き込みを行っているわけだ。

他には最近では信号機にも使われたり、いろいろ特許の裁判などで有名になっている発光ダイオードがある。これは化合物半導体でダイオードを作り、順方向電圧をかける。すると、定常状態よりも励起状態にあるので平衡状態の電子密度よりも余計に電子ができる。その電子は端子を通じて流れてしまうのもあるけど、かなりの数の電子が定常状態に戻ろうとする。

どうなるかっていうと、伝導体にある電子がぴょこんと価電子帯に落ちるわけだ。そして、落ちるときには余計なエネルギーを放出しなければならないわけだが、そのギャップ部分に相当するエネルギーを光子として放出するわけである。その結果光るわけだ。光の色はそのギャップの波長に相当するので、このときの光の色を変えるためには、伝導体と価電子帯の間のバンドギャップの違う材料を使えばよい。でも、この材料を見つけるのが難しかったので、いろんな問題が起こるわけね。

最後に、ダイオードではないけど、ダイオード構造と同じものを。太陽電池とかソーラーパネルっていうのはほとんどの人が聞いたことがあると思う。実はこれ、PNダイオードでできている。半導体では、外部からのエネルギーという意味では光というのもある。だから、外から光を当てると、電子が励起されることになる。もしPNダイオードに端子をつないで、そこにキャパシタ(コンデンサ)のようなものをかませてあげると、励起された電子が移動して蓄積されるようになる。この仕組みを利用したのが太陽電池。

ウェハーで作るのなら、例えばPsubに上から全面にN型をドープしたりすればいっちょあがり。でも、実際には単結晶シリコンは高価なので、もったいないから多結晶シリコンを使う場合が多い。よく道路工事の仮設信号のところにソーラーパネルを使っていることがあるが、あれ見つけたときに見てみると良い。銀色をしたバリバリに割れたように見えるパネルを使っている。あれがまさに多結晶シリコン。

太陽電池ってのは光の当たる面積でどのくらいの電力が起こるか決まるので、いかにして同じ面積で効率よく起電できるかが重要なポイントである。こういうのを変換効率と呼んでいて、入射する光のエネルギーを何%電気エネルギーに変換できるかというものだ。光って反射しちゃったり、シリコンから電極を取るときに接触抵抗があったりといろいろロスするのが多いんだよね。

横道にそれたけど、ダイオード関係としては、まあ、ざっとこんなもんかな。
次回はなんにしよう。やっぱ、少しぐらいはダイオードの電流の式の話もしないとだめかなあ。
posted by ピッコロ大魔王 at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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