2004年06月25日

PNダイオード

前回の続きで、PNダイオードの仕組みについて説明する。

以下の図を見てもらおう。

PNダイオード

まず、上側の図であるが、p型側にプラスのバイアスをかけて、n型側にマイナスのバイアスをかける。漫画的に書くと右の図のようになる。

これをバンド図で示したのが左側の図だ。エネルギーバンド図では上側に行くとエネルギーが大きくて、エネルギーが増えれば電子が励起されることになるから、マイナスをn型側にかけるってことは、バンド構造的にはn型側を上に押し上げることになる(電子全体にエネルギーを与えるってイメージかな)。

逆にp型側にはプラスをかけるってことはバンド図的には下に押し下げるってことになる。でも、この場合はHole側から見たら、Holeにとってエネルギーを与えるってな感じ。まあ、電子とHoleっていうのは表裏一体だから、どっちか一方だけを考えればいいってことになるんだけどね。基本的に電子が基準だから、マイナスをかける場合はエネルギーは上に、プラスをかける場合はエネルギーは下にって覚えておくと良い。

このようになるとどうなるかというと、PN間のエネルギー障壁は小さくなり、その結果空乏層の幅も縮まり、n型側からp型側に電子が移動できる(流れる)ようになる。エネルギーギャップが小さいから簡単に乗り越えられるというわけだ。電子の流れの逆方向が電流の流れだから、電流的にはp側からn側に流れることになる。当然、pからnにはHoleが移動する。こういうのをPNダイオードに順バイアスをかけるっていう(電流が流れる方向っていう意味からすれば確かに順方向だ)。

一方、n型側にプラス、p型側にマイナスをかけると下の図のようになる。バンド図的にはn型側は下に押し下げられ、p型側は上に押し上げられる。すると、エネルギー障壁はむちゃくちゃ高くなり、おいそれとはこのギャップを乗り越えられなくなる。したがってキャリアの移動は起こらない(電流は流れない)。このとき、空乏層も当然のことながらむちゃくちゃ広がる。こういうのを逆バイアスをかけるっていう。

このように、PNダイオードっていうのは順バイアスをかけると電流はじゃばじゃば流れ、逆バイアスをかけると電流は流れないっていう性質を持つ。こういうのを整流作用っていう。一般的に、ダイオードと名のつくものは、順バイアス、逆バイアスという条件ばかりではないけど、ある条件の下に整流作用を示す。

今回はここまで。次回は他の種類のダイオードの話か、不純物濃度からPNダイオードの電流を導き出すところかな。
posted by ピッコロ大魔王 at 09:38| Comment(1) | TrackBack(0) | 物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
pnジャンクションの逆バイアスについて質問があります。障壁が高くなりおいそれとは乗り越えられなくなるとのことですが、それはn領域からやってくる電子についてであって、逆バイアス、すなわちp領域に電源のマイナス側を接続して注入した電子(バンド図の右から左へ向かう電子)にとっては加速電界ではないのでしょうか? 実際には逆バイアスで電流が流れないことは承知しておりますので、私の誤解に違いありませんが、どこで誤解しているのかご教示いただけると幸いです。。
Posted by at 2011年07月20日 23:31
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