2004年06月24日

PN接合

そろそろダイオードの話に移っていくのだが、まずはPNジャンクション。

普通p型半導体とn型半導体がくっついたの状態をPN接合(PN Junction)という。以下の図を見てもらおう。

PNJunction

図の上側には、不純物半導体のバンド構造で示した、n型半導体とp型半導体のバンド構造をほぼそのまま載せてある。上図の右には漫画的ではあるが、n型、p型半導体のキャリア(電子、Hole)と不純物イオンの様子を表している。この場合、具体的に分かりやすくするために、n型ではP(リン)イオン、p型ではB(ボロン)イオンとしている。
小さい丸の灰色は電子、白抜きはHoleをあらわしている。

そして、このn型半導体とp型半導体をぴたっとくっつけるとどうなるか。下の図のようになるのである。

まずは右の図から説明しよう。p型とn型がくっつくとそれぞれの電子とHoleの濃度が違うので、接合面から平衡状態になるようにキャリアが移動する。この場合、n型からp型には電子がp型からn型にはHoleが流れ込む。すると接合面付近では電子とHoleが再結合して消滅してしまい、ある範囲でキャリアが存在せず、イオンのみとなる領域が生じる。この範囲のことを空乏層と呼ぶ。

空乏層が生じるとそこにはある電位障壁ができることになるから、もうそれ以上はキャリアは移動せずに空乏層の広がりもそこでストップして、一種の平衡状態になる。まあ、n型の電子とp型のHoleのおかげで空乏層の両端にある電圧がかかっているようなイメージだ。

こいつをバンド構造で示したのが左の図だ。バンド構造的にいえば、空乏層ができるってことは、両方の半導体のEf(フェルミレベル)が一致するために、そこに電位障壁が生じるってことだ。接合してくっついたからには同一物質であるわけだけど、同一物質であるならばフェルミレベルは一緒じゃないといけない(というか、一緒じゃないとおかしい)っていう法則でこうなる。

イメージ的には上側のバンド構造を左右バチってくっつけたら、まずはフェルミレベルが一致しないので、それを一致させるようにビーンってn側が下に下りていって、p側が上に上がっていくって感じ。そして、その過程で徐々に空乏層が広がり、電位障壁もできていって、最後にフェルミレベルが一致したところで落ち着く。こうして、もうこれ以上は空乏層も広がらないってことになる。

ちなみに、電位障壁のことをポテンシャル障壁なんていったりもする。そして、図にもあるがこういうPN接合のことをデバイス的にはPNダイオード(Diode)と呼んでいる。

とりあえず、今回はここまで。次回はPNダイオードの仕組み。
posted by ピッコロ大魔王 at 09:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
非常に分かりやすいです。
僕は電子工学に興味のある中学生ですが、
いつもよくわからない式などにぶつかります

式を使わない説明はとても助かります

ありがとうございます
Posted by mmm at 2013年01月29日 20:16
なぜフェルミEを一致させようとするのですか?
Posted by 底辺大学生 at 2017年07月20日 17:37
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