2004年06月17日

寄生トランジスタ

以前ナイトライドFieldインプラのところで、寄生トランジスタの話をしたが、最後の出来上がりになると分かるからそれまで我慢してね、と述べた。そこで、今回はすこしFieldトランジスタについて解説。

以下の図が寄生でできてしまったFieldトランジスタの例だ。


Fieldトランジスタ

これは、今までのプロセスで使った図にちょっと手を加えたものだ。まず、Wellがなくなっている。ということは隣り合わせのトランジスタが両方ともNMOSだということになる。さらに、真ん中のField酸化膜の上にAlが乗っている。そもそもActive Areaというのはトランジスタを作る場所だから、Gate、Source、DrainなどにコンタクトをとったAl配線というのは当然Field上を走らせることになる。だから、図のようなところにAlの配線が乗ったりするわけだ。

しかし、これだとAl配線をGateとしてみれば、仮に左のトランジスタの右側のn+の領域をSource、右のトランジスタの左側のn+の領域をDrainとすれば、Field酸化膜をゲート酸化膜と考えたトランジスタになってしまう。今もあるのかもしれないが、昔はAlゲートなんてものもあった。これは、Poly Siを使わないでいきなりAlをゲートにしてトランジスタにしてしまうものだ。簡単な回路であれば、Alゲートで作るとそりゃー工期が短くてよい。だからこのFieldトランジスタの場合、Alも当然ゲートとして成り立つわけだ。

この予期せずにできてしまった寄生トランジスタのFieldトランジスタがOnしたりすると、右のn+と左のn+間に電流が流れてしまいとてもまずい。余計なときにOnするわけだから、電流がリークしているのと同じで、電池動作のものだったら電池が早く消耗する。さらに、トランジスタとしてOnするってことは、回路的に変なLogicが動作してしまうことにもなり、所望の動作が得られなかったりする。

そんなわけで、このFieldトランジスタをなるべく動作させないようにするために、このトランジスタをOnさせにくくするように逆極性のFieldインプラをするわけだ。この場合n+に対する逆極性だからPタイプのインプラをするわけ。

逆にPMOSのFieldトランジスタにはNタイプのFieldインプラをする。デバイスによっては、両方のFieldインプラをする場合もある。

図では、NMOSを並べたが、これは分かりやすいようにするためで、もともとのプロセスフローの説明のときのようにWellがあって、NMOSとPMOSが並んでいてもFieldトランジスタとして動作する場合もある。

おしまい。

次回はようやくダイオードの深入りバージョンかな。でも、その前にエネルギーバンドの話かな?どっちにしよう。
posted by ピッコロ大魔王 at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | デバイス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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