2004年06月08日

Contact

再びプロセスステップに戻る。今回はいよいよ大詰めのContact Hole形成の工程だ。

まずは以下の図を見てもらおう。

Contact1

ステップ1は前回からの続きだが、便宜上BPSGの表面をまっ平らに変更してある。そこからPhoto工程を通して、ContactのMaskで露光し終わった状態がステップ2である。ちょうどトランジスタのS/Dの上の部分とGateの上の部分に窓が開いている。

この図からある程度分かるように、このContact Holeの工程のMaskパターンが一番細かいといってもよい。だって、いくら最小線幅が小さくなって、Gate長が短くなるといっても最終的にはGateのPoly Si上にContactの穴を開けなければいけないわけだから、少なくともContactはGateよりも細かくなる。

だから、実は微細化の最重要装置といってもよい露光装置の能力はこのContactの穴を開ける能力で計られるといってもよい。光源を使った露光のStepperなどでは光源の波長が短くないとこのContactのパターンが露光できないなんてことになる。露光してあけたい穴よりも波長が長かったりしたら、そもそも穴なんて開かないからね。最近はContactだけは電子ビームで直接穴を開けるなんていうEB(Electron Beam)直描を使ったりもするだろう。

で、その後Contact Etchに移る。以下の図を見てもらおう。このぐらいの工程になると、上に積層されているので図が1枚じゃあ追いつかなくなるので、今回は2枚に分けた。

Contact2

ステップ3は前のステップ2と全く同じである。ここから、Contact EtchをDry Etchの装置でする。これも、実は結構大変で、穴が狭い上にウェハー全体で見るとEtching面積がすごく少ないので、なかなかうまくEtchingが進まない。Dry Etchって面白くて、あまりにもEtching面積が狭い、つまりResistの被覆率があまりにも高いと、Etchingがなかなか進まないってことが起こったりする。選択比などの条件設定が非常に重要だ。

さらに、このContact Etch、Si基板やPoly SiにAlなどのメタル電極を接触させるための穴を開けるものだから、Etching残りなんてのがあると全く意味を成さない。ウェハープロセスって本当に微細でミクロの世界だなあって感じるのはこういうところだ。もう、SEM(走査型電子顕微鏡)などで見ても見えないくらいの、薄皮1枚の酸化膜がEtching残りで残ってしまっても、全く電気的Contactが取れないなんてことが起こる。

こうしてEtchingが終わると、ステップ4になる。Etching条件などは、選択比のところを見て頂戴。

最後にResistを取っ払うと、ステップ5になる。こうして出来上がった穴を見ると、いかにAspect Ratio(アスペクトレシオ)が高いか分かる。アスペクトレシオとは、縦横比のことで縦に細長い長方形だとアスペクトレシオが高いということになる。

Contactのような穴を開ける「抜きパターン」でも、Gateのように島を「残す残しパターン」でも、アスペクトレシオが高いほうが、よりEtchingが難しいことになる。よく残しパターンであんまりアスペクトレシオが高かったりすると、「息を吹くと倒れる」などとくだらない冗談を言う。

今回はここまで。Contact周りに関しては、いろいろと匠の知恵のようなものがいっぱいあるのだが、それはおいおいということで、まずは基本中の基本を述べた。次回はメタル配線だ。
posted by ピッコロ大魔王 at 09:28| Comment(2) | TrackBack(0) | Photolitho | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして
シリサイド、サリサイドについての解説がないのですが、DRAMに限ってですが、最近の技術が解説されています。
http://www.rlz.co.jp/bt/145/2/
Posted by 通行人 at 2004年06月19日 22:00
通行人様

情報ありがとうございます。ここ(http://www.rlz.co.jp/bt/backnum.php)はいくつか参考になる記事が読めるようですね。
Posted by ピッコロ大魔王 at 2004年06月20日 09:45
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