2004年05月28日

P(リン)拡散

前回の続きから。Poly Si表面に付着したP(リン)をPoly Si内に拡散させて、N+のPoly Siにする。これも、POCl3の処理からDirectで行う。

以下の図を見てもらおう。

N+Dope

ステップ1は前回の最後の状態。そして、拡散炉にぶち込むとステップ2のように、Poly SiにP(リン)拡散して、ちゃんとN+のポリになる。

ちなみにこのときの拡散炉もウェハーにP(リン)がべたべたについたものを処理するために、POCl3の炉と同じように隔離されている。前回述べなかったが、これらの炉は普通他の用途に使用されることはまずない。要するに、POCl3関係の専用の炉という使われ方をする。拡散炉の仕様としては全く同じわけなので、場合によっては、POCl3のDepositionとPの拡散を共用したりする。

POCl3もその後の拡散も温度はだいたい800℃くらいかな。これはあまりよく覚えていない。ということからも分かるように、かなり濃い濃度の不純物をドバーっとつけるので、それほど細心の注意を払わなければいけないプロセスではない。唯一問題になるのは、何度も言っているように、パーティクルである。

このP拡散のプロセスでは微量のO2が含まれるので、拡散が終わった暁には、表面にPoly Siが酸化された薄いSiO2ができる。

次のプロセスはいよいよゲート電極を作成するPoly SiのEtchingに移るわけだが、このままではPoly Si表面のSiO2がEtchingのマスクになってしまい、Dry EtchでEtchingできなくなってしまう。そこで、次のPhotolithoプロセスに移行する前に、Wet Etchで薄皮のSiO2膜をEtchingする必要がある。これは薄皮なので希フッ酸HF:H2Oが1:10とかの遅いEtching Rateのエッチャントで処理する。NH4Fの遅いRateの液を使うこともあるかな?

このようにして、Poly Si表面がきれいさっぱりになり、点々模様で示したように、N+型のPoly Siになった状態がステップ3である。

今回はあっさりとここまで。次回はいよいよ、Gate電極の作成に入る。
posted by ピッコロ大魔王 at 09:26| Comment(3) | TrackBack(0) | 酸化拡散 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
馬鹿みたいな素朴な質問をさせて下さい。POCl3によるP拡散後の、POLY-Si上酸化膜は導体(or半導体)何でしょうか?

P拡散後、酸化膜剥離を行わなくても、なぜかシート抵抗が測定できたものですから…
Posted by なお at 2004年07月12日 19:57
なお様

酸化膜ですから絶縁体です。

なぜかシート抵抗測定ができたということですが、針を当てて削れたとか、あるいは測れたと思っていた数字が実はあってないという可能性もあります。

リンデポのテストウェハーは普通Poly Siのところで入れたテストウェハーをそのままリンデポのテストウェハーとして使って測定するという全面Poly Siのウェハーですから、なかなかそういうことは起こりにくいと思います。

テストウェハーを2枚用意して、酸化膜剥離とした、しないで測定して比べてみれば、本当に剥離なしで正確に測れたかが分かるでしょう。
Posted by ピッコロ大魔王 at 2004年07月12日 20:30
ピッコロ大魔王様

即回答ありがとうございます。
シート抵抗測定の件に関しては、剥離前後の比較評価は完了しており、20〜120 Ω/□ の間で、ほぼ同等の値(相対差 ±0.5%以内)が得られております。
針圧等装置使用の面からもう少し調べてみます。

ありがとうございました。
Posted by なお at 2004年07月12日 23:25
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