2004年05月06日

解像度

連休明けの大サービスで、今日2度目の更新。これで1日2度の更新は2回目かな。

この講座はいろいろ脱線しているけれど、全くの素人にはちょっと難しいかもしれない。しかし、とりあえずさらっと大きな流れをつかむために、素人にはちんぷんかんぷんでも先に進んでいる。根気のある人は、そのまま読み続けていれば、そこそこ分かってくるのだと思うけど、細かいところの素人用説明は、おそらく系統だって出てこないから大変だろう(ちょっとずつ出てくるはずだけど)。

今後進めていくと当然トランジスタの電流電圧特性とか、サブスレッショルドとか、ショートチャネル効果とか、トンネル現象なんてのが出てくるだろうから、さらにわけ分からなくなってくるだろう。でも、その道の卵とか学生はそれなりに参考になるだろう。

さて、今回はさらに突っ込んで、解像度の話。ステッパーの話をメインに進めていこう。

ステッパーが出てきたときにはg線ステッパーが最初だったはずだ(自分ではそう思っている)。g線っていうのは、高圧水銀ランプが光源で波長が436nmの光である。集積回路のLSI(Large Scale Integrated)の高集積化には、回路パターンの微細化が必要なんだけど(要するに、小さければ小さいほど狭い面積にたくさんの素子が載って、高集積化される)、その微細化のためには露光光源の短波長化が必要だった。だからその後、g線のあとはi線の波長365nmが出てきた。今ではKrFエキシマレーザーの波長248nmが使われている(自分は経験がない)。その後はArFエキシマレーザーの波長193nmが開発されている。そのほかにi線のころにはすでにEB(エレクトンビーム)直描(直接描画)なんてのが開発されていた。これは、電子線でマスクを使わずに直接線を描いていくというのもだ。電子ビームはむちゃくちゃ細かく線が引けるのだ。

ところで、光源に短波長の光を使うと、なんで微細化できるのだろう?これが、解像度というものだ。下の図を見てもらおう。

解像度

この図が大雑把な露光のレンズの仕組みになっているんだけど、図の真ん中右側にある式を見てもらおう。Rが解像度なんだけど、こいつを小さくするためには、波長λが小さくなるか、N.A.が大きくならないといけない。Kは定数だからね。この波長λってのは上で言ったg線とかi線っていう光源による光の波長なのだ。だから、高解像度による高集積化に向かうとしたら、光源として使う光の波長を短くするってのは、納得するだろう。

一方、N.A.っていうのは結構分かりにくくて厄介だ。N.A.とはレンズの開口度とか開口数と呼んでいて、レンズの明るさを表す指標でN.A.=nsinθで表される。nは光の屈折率で、空気中では1になる。では、解像度Rを小さくするために、N.A.をでかくするにはどうなればよいか。nは1なので考えなくて良いから、sinθをでかくすれば良い。θは図に示してある角度のことだから、この角度が大きくなればよいわけだ。これはどういうことだろう?光の幅が広くて最後に収束されるってことは、縮小される倍率がでかいってことだ。

結局、この縮小される倍率がでかいってことは、レンズの大きさが同じ程度だとすると、細かい範囲しか露光されないってことになる。そうするとステッパーの一回で露光される範囲が狭くなることになり、より多くステップしないといけないことになり、生産性が損なわれる。ここの解像度と生産性の兼ね合いが難しいのだ。

分かりやすく具体的に説明すると、前回の図でステッパーのレチクルには4個チップがあったけど、開口度を大きくするってことは、極端に言えば1個分のチップの範囲しか露光されなくなるってことになる。するとステッパーはもともと4個いっぺんに露光できたのに、4倍分ステップして動かないと今までの範囲を露光できないってことになる。だから、開口度はそう簡単にむやみにでかくできない。時間が4倍になるってことは、生産性は4倍落ちるってことで、その分コストも上がるからね。

ということで、一番手っ取り早いのが解像度の式の分子の変数である光源の光の波長を小さくするってことになる。これが、微細化のための光源の短波長化を促進する理由だ。

だいたいこんなところが解像度の大雑把な説明だが、光学系の話は本当に難しく、それこそカメラの世界から歴史があり、奥が深い。だから、ステッパーの神様だとか、光学の父なんて人が、CanonやらNikonにはいて、専門的な話ならいくらでも専門書がある。本格的に学びたい人はそちらを参照すべし。ちなみにステッパーのレンズは、職人技で磨いていて、大きさは漬物石以上にでかいものである。

ステッパーの話はこのぐらいで終わりかな。他に何かあるかなあ?思いつかないや、ちょっと酔っ払ってるし。合わせ精度とかの話は、また別の話だから後で説明するだろうし、次は軽く現像(Develop)の話かな?
posted by ピッコロ大魔王 at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | Photolitho | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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