2004年04月11日

MOSトランジスタ2

さてさて、しばらくご無沙汰していましたが、いよいよMOSトランジスタである。下に示すのがMOSトランジスタの断面構造である。

MOSトランジスタ

これは、Nchトランジスタと呼んでいて、この後、動作の説明でわかってくるのだが、電流が流れる部分の通り道がN型のトランジスタである。まあ、ど素人の場合こんなことを聞いても全くわからないと思うが、図のn+とある部分がnならNchと覚えていてくれればよい。ちなみにNchはNチャネルと呼ぶ。ここで、図にある記号の説明をしておく。

まず下の方のPsubというのはP substrateの略でP型の基板のことだ。つまりウェハー基板のことをSub(サブ)と呼んでいて、PサブといえばP型基板、NサブといえばN型基板のこと。Pサブの場合はB(ボロン)入った不純物半導体であるSi基板になっているわけだ。Nサブの場合はP(リン)が入っているわけね。

次に、n+の場所だが、ここはS/D(ソース・ドレイン)と呼んでいて、電極のことだ。言葉の通り、片一方がSource(ソース)で電流の流れる源(出発点)でDrain(ドレイン)が蛇口の出口となる。この二つは物理的には同じで、どっちからどっちに電流を流したいかという回路設計上の取り決めでSourceかDrainに決まる。この部分はn+の記号からも分かるとおり、n型の不純物が非常に濃い。濃くないと電極として成り立たないからである。まあ、要するに一般的にはP(リン)がむちゃくちゃ濃いわけだ。詳細は追々説明する。

さらに一番上にあるのがSiと書いてある、Gate(ゲート)と呼ばれる部分だ。ここは、Si基板(この場合Psub)との間にSiO2(シリコン酸化膜)をはさんでいて、ここのGate電極に電圧をかけるとSiO2膜と接しているPsubの最上部に薄い電子の通り道ができる。ちなみに、このてっぺんのSiも電極として端子を取るので、むちゃくちゃn型の不純物が濃いSiになっている。

実はこの構造では、SiとPsubの間にSiO2という絶縁膜が挟まっているのがみそで、これがあるために、Gate電極に電圧を加えると電子の通り道ができ、そのときにSource、Drain間に電位差があると電子が移動して電流が流れることになる。この酸化膜のことを特別にGate酸化膜と呼ぶ。

ちなみにこのNchトランジスタの場合は、Gateにプラス、SourceはGND(グランド)、Drainにプラスの電圧をかけるとトランジスタに電流が流れることになる。この電流が流れることをトランジスタがONすると言う。よく、トランジスタがスイッチング素子だといわれる理由はここにある。つまり、ソース、ドレインには常に電圧をかけっぱなしでも、ゲートに電圧がかかっていなければトランジスタはOFFのままで電流は流れず、ゲートの電圧でON、OFFが制御できるわけである。

勘のよい方はもうわかっているかと思うが、Pchトランジスタの場合は、Nchの図の極性をすべて逆にして、電圧も逆にすればよい。Nsubにp+のS/D、Gate、Drainにマイナス電圧、SourceにGNDとすれば、動作的には全くNchと同じである。

とりあえず今日はここまで。次はもう少し、トランジスタの動作とか用語説明を細かくする。続く。
posted by ピッコロ大魔王 at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | デバイス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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