2004年07月02日

質量作用の法則

今回は、ちょっとだけ進んで、質量作用の法則と呼ばれているものを説明する。

前回のキャリア密度のところででてきた電子濃度、Hole濃度を掛け算してみる。

すると下の図の一番上の式のようになる。

質量保存

これを整理すると、2列目の式になる。この式のEc-Evのところに注目すると、なーんだこれってバンドギャップのことじゃん、ってことになる。そこでこれをEgとすると3列目の式になる。

ここまで来ると、電子濃度とHole濃度を掛け算した値はある温度(例えば常温の300K)では定数であることがわかる。だってEgは半導体材料が決まれば(この場合はSi)勝手に決まる値だし、キャリア密度のところで大事だからと述べたように、NcもNvも温度が決まれば定数になる。

こういうふうにnpが一定だよっていうのを質量作用の法則とか質量保存則なんていっているわけだ。

さらに、式を見ると分かるように、この式は真性半導体、n型半導体、p型半導体の別によらず成り立つ。式の右辺は温度が決まれば定数になるのだから、半導体の極性には何にも関係ない。

そして、真性半導体の場合はキャリア濃度はn=p=niなので、こいつを使ってあげると、式の4列目のようになる。実際に真性半導体のキャリア濃度を求めるには、前回出てきた式に有効質量、ボルツマン定数(k)、プランク定数(h)、温度などを代入して計算すればよい。

その計算結果のniを当てはめると、式の4列目の最右辺のようになるわけだ。

ここで大事なことは、電子濃度とHole濃度を掛け合わせたnpは温度が変わらなければ常に一定で、それは真性半導体のキャリア濃度であるniの二乗に等しい、ということだ。

こいつはかなり大事な式なので覚えとくと良い。まあ、np=ni2と簡単だから、覚えやすいだろう。

今回はここまで。次回はn型半導体のキャリア濃度。
posted by ピッコロ大魔王 at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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