2004年04月27日

Wellインプラ

いやー、週末あけて新しい記事更新したらアクセスがすんげー増えてビックラこいた。今日は全国的に天気も悪いし、あ、日記じゃなかった。

本題です。今回はWellインプラというお題だが、今後新しいプロセスがどんどん出てくるので、そのつど横道にずれることになるだろう。

Wellってのは井戸っていう意味なんだけど、まあウェハー基板中に井戸のような構造ができるってことかな。基本的なことから復習すると、CMOSプロセスってのはPMOS、NMOS両方を一つのウェハー基板上に作ると以前述べた。そして、一般的にはB(ボロン)があらかじめ混入されているPタイプの不純物半導体をウェハー基板として使うことが多いとも述べた。

しかし、Pタイプの基板の上にNMOSを作るのは当たり前にできるが、PMOSを作るのは当たり前にはできない。だって、PsubにP+のソースドレイン作ったって、全部同じ極性だから、ただの電流の通り道で、常に電流がつーつーのオンしっぱなしのトランジスタにしかならない。これじゃあ、抵抗として使うのならいいけど、スイッチとして使うトランジスタにはならない。

そこで、昔の人は知恵を働かせた。Psubの中にN-の領域を作って、あたかもNsubのように振舞う場所を作ってあげればいいだろうと。その領域にPMOSを作ればちゃんとトランジスタになるというわけだ。その領域のことをWell(ウェル)と呼び、NタイプのWellをNwellと呼んでいる。

じゃあ、そのNwellを作るためにはどうするか。Nタイプの不純物半導体をSi基板中に入れないといけない。ウェハー中に後から不純物を入れる方法としてはDeposition(デポジション)というのとImpla(インプラ)という方法がある。注入する量のコントロールが良いのはインプラのほうなので、ほとんどの場合にインプラを使う。で、今回のNwellの形成のための不純物注入にも、インプラを使い不純物としてはP(リン)を使用する。デポジション(デポ)もインプラの詳細も次回以降説明する。

さらに、Nwellの領域を作るためにある特定の部分だけにインプラをするために、パターン加工をしなければいけない。その仕組みは、写真技術と同じ仕組みだ。写真のフィルムに値するのが、レジスト(Resist)と呼ばれる有機溶剤で、それを光で露光し、現像すし、ウェハー上にレジストでできたパターンを作成するわけだ。そのパターンの窓が開いた部分だけに、インプラされるようになる。このパターン作製の工程をPhotolitho(フォトリソ)工程などと呼び、Photolithographyなどとも言っている。これも次回以降に詳しく述べることになるだろう。

さて、言葉で説明していても良く分からないと思うので、以下の図を見てもらおう。とりあえずNwellインプラまでのプロセスステップだ。

Wellインプラ

これは、前回のInitial(最初の)酸化膜を除去した後からの続きだ。
まず1から始め、2で酸化膜をつける。だいたい1000Åぐらいかな。Dry酸化でやると思う。この膜は、インプラを受けると一番表面にダメージを受けるので、そのダメージがSiウェハー表面に直接行かないように保護膜として使っている。また、その後のMask(パターンが書いてあるガラスでできたもの)合わせのための跡残しのためにも必要だ(これは、露光のところで詳しく述べる)。

次に3でResistを乗せて、4で露光、現像をしてResistでできたパターンを作る。その後5でウェハー前面にインプラでP(リン)を打ち付けると、4で作ったResistのパターンの窓の開いた部分のSi基板中にだけ、P(リン)が注入されることになる。ちなみに、他の部分はResistの厚さでインプラされたP(リン)がSi表面まで届かないわけだ。

今回も激しく長くなってしまったが、次回は予告通り横道にそれて、Photolitho工程の話をしばらくする。その次はインプラかな。
では続く。
posted by ピッコロ大魔王 at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | Impla | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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